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ヨツユビハリネズミの冬眠と代謝

ヨツユビハリネズミへのヒーターと食事について、弊社での何を利用しているかとの質問がございましたので返答申し上げます。
 
【ハリネズミの冬眠と食事 】
 
ご存知のようにハリネズミは食虫目ハリネズミ科に分類される動物で、視力や歯の発達が悪く、高代謝で保温効果も良いとはいえません。ですから高カロリーで消化の良い動物性のエサをハリネズミには大量に与える必要があります。他の食虫目の動物に比べると視力は良いといえ、五感の中でも視覚よりも嗅覚や触覚に頼った捕食活動を行っています。
ご質問のヨツユビハリネズミはペットでは最も飼養されているハリネズミでアフリカハリネズミ属に分類されます。ハリネズミの生活は単独行動が基本で、夜行性です。ステップ・森林・低木地や木の根などに穴を掘って生活をしています。
 
暖かい地方に生息しているものは冬眠をしませんが、ヨーロッパに生息する寒い地方に生息するものは冬眠することが知られています。これは大切な基本知識で、ハリネズミには冬眠することもあるということを覚えていてくださいね。(クマなどの冬眠、ハムスターの疑似冬眠、休眠、仮死状態など、冬眠とは何か?という要件はここでは触れずに、一般的な冬眠と表現させていただきます。)
 
体温は人間と同じくらいで犬や一般的な哺乳類と比べると低いのも特徴です。(放熱機能もあまり発達していないといえます。)管理温度は摂氏25℃から30℃で、管理湿度は40%から70%が理想とされています。
 
さて、気温が15℃程度(書物によっては17℃)から低下すると冬眠状態になることが知られていますが、ペットとして飼養する場合は絶対に冬眠をさせないことが原則です。冬眠することはハリネズミとっては生死を賭けた大きなリスクになるものです。ですからハリネズミが冬眠しなくてはならないような環境には絶対にしないことが重要となります。
 
気温が下がるとハリネズミの代謝が低下し、感染症などに対する抵抗力が低くなってしまいますから、飼養下では、必ずヒーターの利用は欠かせないことになります。体温と免疫は密接に関係しているのです。(体温が高いと免疫力も高くなることも知られています。)体温を食事からしっかりと作らせ、ヒーターでリスクを軽減するということになります。食事については、正確なデータはないようですが1日あたり100~150kcal程度必要とされ、粗蛋白質30~50%、粗脂肪10~20%以下が推奨されています。一般的には高蛋白・低脂肪の餌が良いとされています。また、自然下では昆虫の外骨格も食べることから、充分な繊維が必要にもなります。(甲殻類の外骨格は動物性繊維) 時々、動物性蛋白質や繊維質の補充として、ゆで卵やササミと一緒にふやかした野菜を一緒に与えるのも良い方法です。
 
弊社では遠赤外線マイカヒーターⅡを利用し、飼料はサンシードのハリネズミ専用フードとフューチャーアローのミルウォーム(他社のものより量が多く、ミルウォームが大きいようです。)を主に与えています。
ケージの外に設置できる遠赤外線ヒーターですから、敷いて利用するヒーターとは違い汚れにくく衛生的で掃除が簡単です。また、低温火傷の心配がないことも大きなメリットです。ちなみにサンシード社のハリネズミフードは、粗蛋白質38%以上、粗脂肪8%以上、粗繊維9%以下、粗灰分2%以上、水分14%以下といなっています。
 
また、ハリネズミは思った以上に活発に動き回りますから、充分に運動できるスペースも忘れてはいけないでしょう。しかし、ハリネズミは夜行性ですから、夜間に活発に活動し、昼間は穴の中で過ごしています。ですから、食事も夜間に行われることになります。自然界ではアナグマやキツネなどの肉食動物がハリネズミの天敵ですから、天敵が活動している昼間は身を隠しているのが当然といえます。被捕食動物でもあるハリネズミはとてもデリケートで神経質な動物なのです。
 
ペットとして飼養されてのハリネズミのペット飼養の歴史はとても短く、また、ハムスターやウサギのように飼育も広まっていないのが現状です。ですから、ヒトとの生活に馴染むことによって、ハムスターのように自然本来のライフスタイルからヒトと同様のライフスタイルに適合させつつあるとは言いえ、まだまた進行中なのが現実でしょう。最近では多くの専門書が販売され、インターネットでも調べられるようになりました。
是非、快適なハリネズミとの生活をお過ごしくださいね。
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